【セミナーレポート 】転機を迎えるメインフレーム市場~高品質・高効率・低リスクのリホストマイグレーションサービスで未来を切り拓く~
2024年3月27日に、日本ティーマックスソフト株式会社様の協力のもと、「成功事例から見る、富士通メインフレームのオープン化 短期間・ローリスクで移行可能 リホストマイグレーションを解説」というセミナーを開催しました。
本セミナーは、約140名の方にお申し込みいただき、参加者からは下記のような感想が寄せられました。
- メインフレームからの移行動向が知りたかったので、大変満足した
- 富士通製のメインフレームを使用しており、事例紹介で規模感もあり参考になった
- 対応事例の規模、対応期間を知る事ができ、有意義なセミナーだった
- リホストと呼ばれるマイグレーション方式への理解が深まった
登壇者
日本ティーマックスソフト株式会社
チーフ・プロダクト・マーケティング・オフィサー
羅 鍾弼(ラ・ジョンピル) 氏
株式会社シーイーシー
営業本部 首都圏営業部
高橋 奈央 氏
株式会社シーイーシー
マイグレーションサービス部 マネジャー
角 茂昭 氏
年々縮小するメインフレーム市場、維持することのリスクと経済損失
はじめに、メインフレームが置かれている状況を振り返ります。ご存知の通り、メインフレームとは主に金融機関や製造業などで、基幹システムなどに多く使用されている大型コンピューターを指します。
これらはメーカー独自のハードに、独自のOSやアプリケーションが搭載され、一度導入すると、なかなかリプレースが難しいという側面があります。
メインフレームはレガシーシステム代表格とも呼ばれることもしばしばあり、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する上の障壁になっていることも事実です。
レガシーシステムを放置することで、DXが実現できないだけではなく、2025年以降に毎年最大12兆円の経済損失が発生する可能性が示されています。このような状況は、メインフレームを含むレガシーシステムの問題点として、複雑化、老朽化によるブラックボックス化やメンテナンスが属人化してしまうことに起因しています。
このような背景から、年々市場が縮小するメインフレームは、もはや維持すること自体がリスクであり、新たな技術への移行が急務であると考えられます。今後、企業が競争力を維持し、イノベーションを進めるためには、メインフレームからより柔軟でスケーラブルなシステムへの移行が不可欠です。
富士通メインフレームの撤退宣言
このような状況の中、メインフレーム主要ベンダーである富士通株式会社が、2030年にメインフレームの生産を終了し、2035年にはサポートも完全に終了することを宣言しました。
これにより、約66年にわたるメインフレームの歴史が終焉を迎えることになりました。
富士通のこの決断は、現在メインフレームを使用している企業にとって、技術的な転換点となります。
富士通のメインフレームからの撤退は、IT業界における新たな時代の到来を告げるものであり、企業にとってはこれを機に新しい技術への転換を行う機会となるのではないでしょうか。
ホストマイグレーションを、高品質・高効率・低リスクで成功させるポイントとは?
メインフレームオープン化、新しい技術への転換を図ることをホストマイグレーションと呼び、リホスト、リライト、リビルドの三つの主要なアプローチがあります。
リホスト方式では、COBOLなどの既存資産をほぼ変更せずにオープンプラットフォーム上で稼動させることができます。
一方、リライト方式は既存のCOBOL資産をJavaなどの新しい言語に変換し、リビルド方式では業務を根本から見直し、システムを全面的に再構築します。
これらの中で、特にコストと納期の面で効率的なのがリホスト方式です。リホストは、COBOLなどの既存資産を大きく変更せずにオープンプラットフォーム上で稼働させることができ、開発期間とコストの削減が期待される手法です。
リホストマイグレーションを高品質・高効率・低リスクで成功させるためには、詳細な前段階の調査と分析が不可欠です。使用しているミドルウェアの特定、既存データベースの構造解析などが含まれます。また、オープンプラットフォームに適したインフラと開発ツールの選定も重要なポイントです。現在、富士通メインフレームに対応しているリホスト製品は、TmaxSoft OpenFrame7のみです。
事例紹介 ヤマギワ株式会社様
日本ティーマックスソフト株式会社は、韓国を拠点にグローバルに展開するレガシーモダナイゼーションのリーダーであり、韓国のミドルウェア市場で40%以上のシェアを持っています。7500件以上のRDBMS実績を持ち、韓国の5大メガバンクを含む4500社以上の顧客にサービスを提供しています。富士通やIBMメインフレームのオープン化に豊富な経験を持ち、多岐にわたるシステムのモダナイゼーションをリードしています。
日本ティーマックスソフト株式会社からは、移行事例の紹介がありました。本記事では、ヤマギワ株式会社様の事例をピックアップして紹介します。
事業再編をきっかけに、メインフレームの配信したヤマギワ株式会社様。
当初はERPの導入を検討しましたが、カスタマイズが必要なことが判明。短期間でオープンシステムに移行するため、TmaxSoft OpenFrameを選択しました。
これにより、1年9カ月という期間でシステムのオープン化を実現し、運用コストを大幅に削減、多岐にわたる業務を効率的に処理できるようになりました。
- オンライン処理:約20%のレスポンス向上
- バッチ処理時間:メインフレームと同等の処理時間
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