ブラックボックス化したメインフレームを救う手立ては「レガシーマイグレーション」

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メインフレームを使い続けているとDXを実現できない!?

今回のテーマは、メインフレーム上で稼働しているシステムを、LinuxやWindowsなどのオープンシステムに移行するレガシーマイグレーションです。レガシーマイグレーションをテーマに選んだ理由は、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の足かせを解決する手法として、最近大きく注目されているからです。
そもそも、何がDX推進の足かせとなるのでしょうか?経済産業省が発表した「DXレポート」によると、複雑化・ブラックボックス化したレガシーシステムを使い続けているとDXを実現できないばかりか、大きな経済損失が生じる可能性があるといいます。
1960年代に全盛だった汎用コンピューター、ホストコンピューターとも呼ばれるメインフレームは、1980年代後半から業務改革とインターネット普及とともに、LinuxやWindowsなどのオープンシステムへ段階的に切り替えられてきました。しかし、勘定系・生産・物流など独自性が強い業務システムを、いまだにメインフレーム上で稼働させている企業も少なくありません。

DX推進の足かせとなりつつあるメインフレーム

独自性が強いメインフレームは、オープンシステムと連携させるのが容易ではなく、データ活用という点では大きな障壁となっています。メインフレームを稼働させている状況を経営面から考察すると、市場の変化にビジネスモデルを柔軟・迅速に対応させることができず、デジタル競争の敗者になってしまう恐れがあります。また、システムの維持管理費は年々増大しており、多くのIT予算をメインフレームに充てなければなりません。
人材面においても、メインフレーム技術者が高齢化しているため、ノウハウの継承が難しいのが実状です。保守・運用の担い手が不足すれば、システムトラブルやデータ滅失などのリスクの増大を招いてしまいます。技術的には、メインフレームはデータベース構造が階層型やネットワーク型ということもあり、リレーショナル型が主流のDXには対応できないケースもあります。さらに、度重なるアプリケーションの修正がシステムの肥大化・複雑化に発展。オープンシステムとはかけ離れた高度な技術が要求されます。
そこで登場するのが今回のテーマ、レガシーマイグレーションです。企業の足かせとなっているメインフレーム問題は、レガシーマイグレーションで解決することができます。

開発期間が短く、開発コストも安価なリホストがおすすめ!

レガシーマイグレーションには、以下3つの代表的な手法があります。

リホストCOBOLなどのプログラムのソースコードやJCLには極力手を加えず、オープンシステム上で稼働させる手法、リレーショナル型データベース(RDB)化も可能
リライトコンバージョンツールを用いて古い言語から新しい言語へコードを書き換える手法
リビルド現行の機能設計書をもとにシステムを再設計し、Javaなどの新しい言語で再構築する手法

3つの手法はどれもオープンシステムとの親和性を高め、オープンシステムへ移行(置き換え)を可能にするものです。なかでもおすすめは開発期間が短く、開発コストも安価なリホストです。メインフレームのソースコードやJCLには極力手を加えず、オープンシステム上で稼働する仕組みによってコード自体を一新するリライトやリビルドよりも、検証やプログラミングの工数が増大するリスクを抑えることができます。

リホストリライトリビルド
DXへの対応データ活用できる
運用コスト抑制できる
開発コスト
開発期間短期間中期間長期間
リスク

業務プロセス自体はメインフレームのまま変化がありませんから、運用・保守するうえでの新たな教育は不要です。そしてオープンシステム上で稼働するため、運用・保守にかかるコストは抑制できます。
また、リホストはメリットとして、前段階での資産棚卸しにより、システム構成を再確認できる点も見逃せません。これによって、不要な機能を排除してシステムのスリム化を行うことができます。データ活用についてもリレーショナル型データベースへ変換、移行することが可能です。
リホストの特長とメリットをまとめると以下のようになります。

特長
  • 既存アプリケーションの資産を流用
  • 機能や操作性は変えない
  • リレーショナル型データベースへ移行が可能
  • オープンシステム(ハードウェア・ソフトウェア)を利用
メリット
  • 資産の棚卸しで不要機能のスリム化、システム構成を再確認できる
  • 業務プロセスの見直しが不要/ユーザーへの再教育が不要
  • 運用・保守にかかるコストを抑制できる
  • DXに必要となるデータ活用が可能となる

長年、メインフレームを使っていると、ほぼ間違いなくプログラムやJCLに使われていない資産があるはずです。リホスト前に資産の棚卸しをすれば、マイグレーションする資産を2~3割削減できることも珍しくありません。
レガシーマイグレーションを検討するなら、さまざまなマイグレーションサービスを提供し、豊富な実績とノウハウを有する「Re@nove リホストマイグレーション」を推奨します。まずは「Re@nove リホストマイグレーション」で、資産を棚卸しすることから始めませんか。

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Re@nove リホストマイグレーション
これまでメインフレームで構築されたシステムをオープンプラットフォームへ再生。

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