IEサポート終了でどうなる?今着手すべきリスク回避策は?

Windowsの標準Webブラウザーとして確立されたInternet Explorer(IE)ですが、2022年6月にWindows 10におけるIE11のサポートを終了しました。(出展:情報処理推進機構「Microsoft 社 Internet Explorer のサポート終了について」

個人でIEを使い続けているユーザーは減少し別ブラウザーへ移行しているものの、IE利用を前提とした業務システムを所有、利用している企業が依然として「IE依存」の状態から脱却できないままというケースはまだまだ多く存在しています。

今回は、IE(Internet Explorer)のサポートが終了するスケジュール、IEのサポートが終了する背景、IEを使っている企業が今すぐ取りかかるべきリスク回避策についてご紹介します。

目次

IEサポート終了のスケジュール

IEサポート終了のスケジュールは以下の通りです。

2021年5月19日IEサポート終了が発表
2022年6月15日IEサポート終了
2029年Microsoft EdgeのIEモードサポート終了(詳細未定)

まず2022年6月15日(日本時間では16日)、Windows10(※)向けのIEのサポートが終了しますIEサポート終了後は、IEの代わりに自動的にMicrosoft Edgeが起動しますが、IEのみで機能するコンテンツに対しては互換性がありません。

また、上記に示した通り、延命措置であるMicrosoft EdgeのIEモードも2029年以降はサポートされる保証がありません現時点で詳細は未定で、Microsoft EdgeのIEモードを廃止する1年前に正式な通知が行われる予定です。

  • Windows 10 LTSB(Long-Term Servicing Branch)/LTSC(Long-Term Servicing Channel)を除く。
【オンライン視聴】お急ぎください!IEサポート終了に向けたブラウザーの移行方法 ー失敗しない脱IEの進め方を事例とともに解説ー

IEサポート終了の背景

Microsoft社は、「Internet Explorer 11 (IE 11)はWindowsオペレーティングシステムのコンポーネントであり、インストールされる製品のライフサイクルポリシーに従います」とした上で、より革新的なオンラインエクスペリエンスの実現のためにMicrosoft Edgeへの移行を勧めています

Webブラウザーシェアランキング(2021年6月):日本国内
出典:Webブラウザーシェアランキング(2021年6月):日本国内

1995年のWindows 95のリリース以来、IEは標準Webブラウザーとして人気を集め、2000年頃には9割のシェアを獲得するブラウザーに成長しました。当時システム開発の際に使用されるブラウザーはIE一択で、多くのシステムがIEを介して誕生しました。
2005年以降はFirefox、Google Chromeのシェアが伸びましたが、すでにIE依存で開発されていたWebアプリケーションは他ブラウザーとの互換性がなく、切り替えられないまま日本国内の企業では現在も残り続けてきました。

IE依存アプリケーションのリスクとは?

IE依存アプリケーションを使い続けるリスクとして、次の3点があります。

  • IEサポート終了後のリスク(1) セキュリティの脆弱性
  • IEサポート終了後のリスク(2) 表示の崩れや動作不良
  • IEサポート終了後のリスク(3) 機会の損失

IEサポート終了後のリスク(1) セキュリティの脆弱性

IEサポート終了後のリスク(1)セキュリティの脆弱性IEのリスクとして、セキュリティの脆弱性が第一に挙げられます。実際に2014年には、IEの脆弱性を悪用したインシデントが発生しています。オンラインバンキング(みずほ銀行、ゆうちょ銀行)のパスワード入力時に偽画面が表示され、パスワードが窃取されました。

近年、リモートワークをターゲットにしたサイバー攻撃が増加し、ハッカーによるソフトの破壊や攻撃の踏み台となる事象もあり、IEを使い続けるセキュリティリスクは重大です。IEサポート終了後はパッチの提供がなくなり、脆弱性は放置されることになります。

IEサポート終了後のリスク(2) 表示の崩れや動作不良

IEサポート終了後のリスク(3)機会の損失IEを使い続けると、HTML5やJavaScriptなどの最新機能が利用できず、表示の崩れや動作不良が起きるリスクがあります。これによって、サービスを正しく提供できなくなったり、ユーザーからのクレームの元となったりする危険性もあります。

IEに依存するアプリケーションで実際に起きた不具合の事例については、下記の記事で詳しくご紹介しています。

また、不具合を解消するための対策については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

IEサポート終了後のリスク(3) 機会の損失

IEサポート終了後のリスク(3)機会の損失IEを使い続けることは機会損失のリスクにもつながります。すでにIEを利用していないビジネスユーザーがほとんどであるため、用途ごとにブラウザーを使い分けたり設定を変えたりする煩わしさが発生し、ユーザーのサービス離れを引き起こす懸念があります。また、サポートが終了となったIEをサービスの前提とすること自体が、企業イメージの低下を引き起こしかねません。

【オンライン視聴】お急ぎください!IEサポート終了に向けたブラウザーの移行方法 ー失敗しない脱IEの進め方を事例とともに解説ー

まとめ IEサポート終了。リスクを回避するための対策は?

IE依存のWebアプリケーションに対する根本的な解決方法は、ブラウザーのマイグレーションを行うことです。マイグレーションには、シェア率の高いブラウザーを一つ選択して移行する方法と、マルチブラウザーに対応するようにマイグレーションする方法があります。既存システムや蓄積されたデータは企業にとっては資産であり、それらを活かしつつモダナイゼーション(老朽化したICT資産を最適に変革すること)も絡めた対応を検討するのもよいでしょう。

動画でも詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。

マイグレーションを検討するのであれば、知見と実績が豊富な専門会社に相談することが最適解です。マイグレーションの成功事例を数多く持つシーイーシーにぜひご相談ください。お客様それぞれのニーズにお応えし、ご希望のコスト・納期に合わせて最適なマイグレーションプランをご提案します。

IEに依存したシステムのブラウザー移行をするために、シーイーシーでは「レガシーシステムIE脱却サービス」を提供しています。レガシーシステムIE脱却サービスでは、脱IEにおいてご要望の多い「移行後も従来どおりの操作性で使いたい」、「ブラウザー対応と一緒に機能を追加したい」、「脆弱性のリスクを解消したい」といったお客様の声にお応えできます。

実際にレガシーシステムIE脱却サービスを利用して脱IEを実現した企業の事例は下記をご覧ください。
サービス業界大手企業のレガシーシステムIE脱却サービス成功事例

また、企業の脱IEの事例については下記の記事でもご紹介します。

【関連動画】脱IE! Internet Explorerからのブラウザー移行 企業に潜む課題とは

2022年6月15日にWindows 10におけるサポートが終了するInternet Explorer(IE)11。終了に伴い、別ブラウザーへの切り替えが必要になります。しかし、IEからの脱却が進まない企業も多い状況。今回は、これまでの歴史から、IE脱却が進まない理由やIEの脆弱性によるセキュリティ事故の実例などを解説します。

【関連動画】脱IE! Internet Explorerからのブラウザー移行。<課題解決編>

IEからの脱却に向けた具体的な暫定処置や根本解決などをご紹介。また、マイグレーションを選択した場合の具体的な流れも紹介しています。

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