IEモードで起こる不具合とは?表示崩れ・動作不良の原因とIE依存アプリの対策

未来図編集部

Internet Explorer(IE)のサポートは終了しており、IEに依存した業務システムはMicrosoft EdgeのIEモードで当面利用されているケースがあります。

ただし、IEモードを利用しても、すべてのIE依存アプリケーションが正常に動作するとは限りません。画面表示の崩れ、ボタンやタブの非表示、クリック無反応など、ブラウザー互換性や旧来技術への依存に起因する不具合が発生することがあります。

本記事では、IE依存アプリケーションで起こりやすい不具合の例、確認すべき原因、改修・マルチブラウザー対応を進めるための考え方を解説します。

この記事で分かること
  • IE依存アプリを通常のEdgeなどで開いた際に起こる非互換の例
  • IEモード利用時にも確認すべき不具合・運用上の注意点
  • IE依存アプリの調査、改修、マルチブラウザー対応の進め方
この記事を書いた人

ICT未来図 編集部


株式会社シーイーシーが運営するオウンドメディア「ICT未来図」編集部。
ICT関連のタイムリーなトピックスやキーワードから世の中の動向をひも解き、課題解決のヒントとなる情報を発信しています。
運営元:https://www.cec-ltd.co.jp

目次

IE依存アプリで不具合対策が必要な理由

IEに依存するアプリケーションの一番の問題は、他ブラウザーとの非互換性です。
ブラウザーの設定をしていない場合、IEサポート期限終了後はIEではなくMicrosoft Edgeが無条件に起動されますが、他のブラウザーでは正常に稼働しないケースが多々あります。
加えて、Microsoft社も切り替えを勧告しているように、セキュリティの脆弱性も大きなリスクとなります。

IEに依存したWebアプリケーションはIEモードでの使用を続ければよいと考えるケースもあるのではないでしょうか。
しかし、IEモードは基本的にレガシーシステムに対する一時的な救済措置でしかありません。

未来図編集部

IEモードはIE依存システムを当面利用するための互換機能です。

IE依存そのものを解消するものではなく、利用中の技術、端末設定、EdgeやWindowsの更新状況によっては、業務に影響する可能性があります。

IEモードのサポート方針や、期限までに進めるべき移行対策については、以下の記事をご確認ください。

IE以外のブラウザーで起こる非互換の例

IEに依存したアプリケーションは、Microsoft EdgeやGoogle Chromeなどの通常のブラウザーで開くと、IE固有の実装との非互換により表示や操作に問題が生じることがあります。ここでは、実際に起こりやすい不具合の例を紹介します。

(1)ボタンの表示が途切れる

以下のIE依存アプリケーションでは、ボタンの表示が途中で切れてしまっています。

IE依存アプリケーションでは、ボタンの表示が途切れることも

(2)ぶら下がりのタブが表示されない

以下は、本来表示されるべきタブが出現しなくなった例です。

下記の図を見ると、赤枠内には何も出現していません。本来、赤枠内にあるべきタブが表示されないため、ユーザーにとってはアプリケーションの機能を利用できない状態になります。

IE依存アプリケーションでは、タブが正常に表示されないことも
IE依存アプリケーションでは、タブが正常に表示されないことも

(3)クリックに反応しない

こちらは、クリックに反応しなくなったケースです。本来は、文字列をクリックすることで画面遷移が行われるのですが、クリックしても何も変化がありません

IE依存アプリケーションでは、クリックが正常に反応しなくことも

こういった非互換が引き起こす問題を解消するために、すべてのページに対して動作確認を含めた検証と対策が必要です。改修が必要な画面数は数百ページに及ぶこともあり、対応は簡単ではありません。IEサポート期限が終了した今、IE依存のシステムを早めに改修することが必要です。

IE脱却の成功事例を知りたい方はこちら

IEモード利用時にも確認したい不具合と注意点

Microsoft EdgeのIEモードは、IEに依存した業務システムを当面利用するための互換機能です。ただし、IEモードを設定しても、すべての画面や機能がIEと同じように動作するとは限りません。システムの実装内容、端末の設定、Microsoft EdgeやWindowsの更新状況によっては、表示や操作に影響が出る可能性があります。

(1)IEモードでも正常に動作しない機能がある

Microsoft EdgeをIEモードにしている状態で、IEでの表示をサポートしていないアプリケーションを使用する時、表示崩れが起こるケースがよくあります。例えば、IEモードを許可した状態でMicrosoft Edge向けに作成されたWebページを閲覧すると、正常に表示されなくなることがあります。
ブラウザを変更したりIEモードを切り替えることで、この現象を回避することは可能です。
しかし、その都度設定に手間がかかるため、根本的に解決するためには、IE依存のアプリ改修をおすすめします。

(2)EdgeやWindowsの更新・設定変更が業務システムに影響する可能性がある

EdgeやWindowsのアップデートによってIEモードが突然使用できなくなるケースがあります。その際、パッチが配布されて解消されることもありますが、それまで待つ必要が出てくることも。
対応まで時間がかかることや、将来的にIEモードのサポートが終わることを考えると、IE依存を脱却した環境に移行するほうが望ましいと言えるでしょう。

(3)IEモードは恒久対策ではない

IEモードは、IE依存システムを直ちに停止できない場合に業務を継続するための互換機能です。しかし、IE固有の実装や旧来技術への依存、設定・サイトリスト管理の属人化、ブラウザーやOS更新時の影響といった課題は残ります。

IEモードで利用できている間に、対象システムの棚卸し、依存技術の確認、業務影響の整理、マルチブラウザ対応や再構築の検討を進めることが重要です。

IEモードの期限についてはこちらの記事でも紹介しています

効率的なブラウザー移行とは

実際の移行対応には、上述のような現状の不具合を踏まえたうえで、コストや、期間、手法などを検討しなくてはなりません。実際には各アプリケーションの仕様に従って、運用を止めない移行の方式など、具体的な設計をする必要があります。

詳しくは、こちらの記事で、各社の事例をもとに紹介しています。

Windows 10サポート終了への移行対策も確認しておきましょう

IE依存アプリの改修前に行いたい現状調査

IE依存アプリの不具合を解消し、Microsoft EdgeやGoogle Chromeなどで安定して利用できるようにするには、まず現状を把握することが重要です。対象アプリケーションでどの画面・機能がIE固有の技術に依存しているのか、通常のブラウザーではどのような表示・操作上の問題が発生するのかを調査します。

ただし、長年利用されてきた業務システムは、仕様書が不足していたり、複数のシステムや外部サービスと連携していたりすることも少なくありません。影響範囲を十分に確認せず改修を始めると、想定外の不具合や追加工数が発生するおそれがあります。

アセスメントサービスを活用すれば、現行のWebアプリケーションを調査し、ブラウザー対応のために修正が必要な箇所や優先度、移行時の影響を整理できます。

未来図編集部

アセスメントサービスを活用すれば、現行のWebアプリケーションを調査し、ブラウザー対応のために修正が必要な箇所や優先度、移行時の影響を整理できます。

アセスメントサービスの流れ

事前ヒアリング
現状を正確に把握するため、ヒアリングシートによる、お客様のアプリケーション資産情報の提供。

修正箇所の調査
IE依存のWebアプリケーション改修の実績を持つ専門チームがアセスメントを実施。修正箇所の特定と重要度を可視化。

移行インパクトの分析
Webアプリケーション改修の移行方式、他改修項目、サポート切れ製品のバージョンアップ要否、モバイル対応要否も精査。

ご報告・ご提案
アセスメント結果のご報告と今後の移行対応のご提案、シーイーシーにて継続したご支援が可能です。

※画像はイメージです

調査から改修、移行後の検証までを自社だけで進めることが難しい場合は、専門サービスの活用も有効です。不具合の原因と影響範囲を早期に把握し、業務への影響を抑えながら計画的にIE依存からの移行を進めましょう。

まとめ:IE依存アプリは不具合の把握と計画的な改修が重要

まずはアセスメントを行って、他ブラウザーとの非互換性による問題点を把握する必要があります。その後の対応として、根本的に解決するためにはマイグレーションが必要です。さらに、既存システムのメインフレームを変えるモダナイゼーション(老朽化したICT資産を最適に変革すること)へと進むのもよいでしょう。

IEに依存したアプリケーションは、通常のMicrosoft EdgeやGoogle Chromeなどで利用した際に、表示崩れ、ボタン・タブの非表示、クリック無反応といった不具合が発生することがあります。IEモードを利用している場合も、すべての機能が安定して動作するとは限らないため、継続的な確認が必要です。

重要なのは、不具合が起きてから個別に対処するのではなく、対象システムの依存技術と影響範囲を把握し、優先順位を付けて改修を進めることです。調査・検証を通じて改修箇所を整理し、マルチブラウザー対応やシステム再構築を計画的に進めることで、業務への影響を抑えられます。

【関連動画】脱IE! Internet Explorerからのブラウザー移行。<課題解決編>

IEからの脱却に向けた具体的な暫定処置や根本解決などをご紹介。また、マイグレーションを選択した場合の具体的な流れも紹介しています。

レガシーシステムIE脱却サービスの詳細資料ダウンロードはコチラ

IE依存アプリの改修には、アプリ全体でどのくらい改修項目があるのか知ることがはじめの一歩です。
改修の全体像を把握できるアセスメントメニューの資料をダウンロードできます。

関連サービス

レガシーシステムIE脱却サービス
企業に散在するIE依存のWebアプリケーションを改修、
ご要望に合ったブラウザーで継続利用を可能に

  • URLをコピーしました!
目次