在宅勤務でのメンバーのエンゲージメント向上ノウハウ -ICT未来図編集部の実践例で解説します-
在宅勤務におけるメンバーのエンゲージメント向上について解説します
テレワーク・在宅勤務を本格的に導入してみると、多くの問題にぶつかります。メンバーのエンゲージメントもその一つ。コミュニケーションの機会がどうしても少なくなってしまう在宅勤務では、部下の様子も気がかりでしょう。
在宅勤務によって生産性が落ちたと答える人が8割いるという調査結果もあるほどです。
そこで今回は、在宅勤務におけるメンバーのエンゲージメント向上について解説。コミュニケーションのとり方や工夫するポイントなど、ICT未来図編集部が取り組んでみた実践例付きでご紹介します。
前提:メンバーを信頼しましょう
2020年4月以降、在宅勤務に関して多くのニュースが取り上げられました。その中でもよく目にしたのが、上司による「監視」。仕事をサボらないか不安になり、行動を監視する管理者がいるというニュースが話題になりました。
しかし、この行動はメンバーを信頼していない証拠。さらに、「監視ばかりして自分の仕事をしていないのでは?」とメンバーからの不信にもつながるでしょう。信頼関係が成立していない職場は心理的安全性も担保できず、さらに生産性も低下してしまいます。
少なくとも「メンバーはちゃんと仕事している」と信頼を置くことは前提中の前提です。もしどうしても不安であれば、思考の転換をしましょう。例えば、「この1週間でこれくらいの成果を出せばOK」というように、「働く時間」ではなく「働いた成果」に視点を切り替えます。こうした柔軟さも、新しい働き方には不可欠です。
ICT未来図編集部としても、「働く時間」よりも「成果」に重きをおいています。この方がお互い、納得して仕事を進めることができると思うからです。求めている成果が出せなければ、原因の特定やタスク状況を見直して、調整します。余裕過ぎず、忙しすぎずの調整は、まさにマネジメントの腕の見せ所ですね。
タスクの見える化をして業務量調整を
成果にフォーカスを当てる上で重要なのは、先述のとおり、いかに部署やメンバーの業務量をマネジメントするのかにかかっています。ICT未来図編集部のメンバーからは、「成果を上げなくてはならないと焦る」「集中して作業するので、出社するより疲れる」といった声もありました。
一方で、タスク管理ツールはたくさんの種類が出ており、タスクマネジメントの難しさを表しています。
いずれにせよ、誰がいつまでにどのようなタスクを抱えているのかを共有・見える化することが、タスクマネジメントの第一歩です。見える化することで、余裕があるのか、忙しいのかを見極めることができるでしょう。
そこでおすすめなのが、コミュニケーションを取るプラットフォーム上でタスク管理ツールを連携させることです。こうすることで、タスク量の調整を、コミュニケーションを取りながら行うことができます。
Microsoft Teamsであれば、実現可能です。下記記事でも解説しています。
キモチを伝える場を仕組み化
実際に在宅勤務を始めてみると、ICT未来図編集部のメンバーの中には、「ストレス発散の場所がない」と感じるスタッフが多いことが分かりました。その原因の一つに、ガス抜きをする場が取りづらいことが上げられます。
例えば、「他部署との仕事がうまく進められない」「○○さんに感情的に指摘されて嫌な気持ちになった」といった小さなストレスは、どんどん膨れ上がっていきます。会社で顔を合わせていたときは、些細な表情の変化や、ふと聞こえる声などで察知することができたかもしれませんが、在宅勤務となるとキモチを抱え込んでしまうケースもあるでしょう。
そこで重要なのが、キモチを伝える場を仕組みとして用意することです。例えば、Microsoft Teamsには、チーム内にいくつかチャネルを作ることができますが、そのうちの一つを「なんでも言えるチャネル」とします。
仕事において何か些細なキモチの変化や変えたいこと、愚痴など、なんでも投稿できるようにするのです。上司はそれに対して、ひたすら傾聴をして受け止めるか、解決に向けて具体的に動いてみましょう。頭ごなしに否定せず真摯に向き合うことで、信頼関係の向上につながります。
なお、場の提供をしても運用されなければ形だけとなり意味がありません。また、使い始めるのに抵抗がある場合もあるでしょう。こういった取り組みをする場合、率先して投稿をする協力者を作ることがポイントです。チャット上に「安心できる空気感」を作ることで、活用促進につながります。
「プレゼンス」を確認して声掛け
そこで便利なのが、「プレゼンス」を使った「話しかけてOK」サインのルール決めです。各チャットツールには、「退席中」「取り込み中」「応答不可」「一時退席中」などといった相手の状況を把握できる目印があります。特に、Microsoft Teamsであれば、Teams上でテレビ会議をしていると「会議中」の印が出てきます。
また、こちらの印は手動でも変更可能です。「赤いマークのときは集中モード、緑マークは話しかけてOK」と簡単なルール決めをしておけば、お互いに在宅勤務中でも声掛けしやすくなるでしょう。タイミングのいいコミュニケーションが可能になります。
ITが苦手なメンバーには丁寧にフォローを
これまでご紹介したように、コミュニケーションをしっかり取れるような在宅勤務の実現には、ITツールの活用が不可欠です。ただ、ITに苦手意識があるシニア世代や、チャットツールを使い慣れていないメンバーにとっては、「とっつきにくい」と感じることもあるでしょう。
その場合は、分かりやすい手順書を作って共有したり、事前にレクチャーを行ったりしてフォローする必要があります。最初は伴走するようにして、自然とツールを使いこなせるようにサポートすることが大切です。メンバーの心理的安全性も高まり、安心して在宅勤務に入ることができます。
業務ツールの一つとして、テレビ会議やチャットが当たり前になりつつある今は、これまであまり顔を合わせていなかった人と気軽に打ち合わせできるチャンスでもあります。この機会に、疎遠だった他拠点のスタッフやパートナーとのテレビ会議の場を積極的に設けて、コミュニケーションを深めるのもおすすめです。
雑談をおろそかにしない
一人で作業することが多くなる在宅勤務では、息抜きも重要。在宅でのテレビ会議でも、「背景画像で遊ぶ」「会議の冒頭はアイスブレイクの会話を楽しむ」といった工夫で、遊びを取り入れるのがICT未来図編集部のスタイルです。もちろん、社外のお客様や取引先様とのテレビ会議は別ですが、社内のテレビ会議であれば、社員同士の交流で笑い合うことも会議のメリットの一つになりました。「今日はこんなお昼にした」「自慢の文房具を紹介させて」「テレワーク用に新しいディスプレイを買った」など、ちょっとした話題で盛り上がるだけでも気晴らしになると好評です。
まとめ
いかがでしたか?
前述の通り、在宅勤務では社員同士のコミュニケーションが減ってしまいがちです。「相手を思いやりながら声を掛ける」「ちょっとしたやりとりで楽しむ」といった工夫で、意識的にチームとのつながりを深めましょう。
成功した取り組みは、プロジェクトや部署を越えて共有すると効果的です。今回ご紹介したTIPSを、ぜひ皆さんのテレワーク・在宅勤務にお役立てください。
ICT未来図編集部では、「Teams」をフル活用して、作業の効率化はもとよりコミュニケーションの活性化を図っています。「在宅勤務でのコミュニケーション不足に悩んでいる」という方には特におすすめ。効果的なTeamsの活用方法は下記記事でも解説していますので、合わせてご覧ください。
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