システム管理者のテレワーク実現-オンプレミスからデータセンター活用へ-
昨今、テレワーク普及により、情報システムを社内サーバールームやマシンルームではなく、データセンターに預けて運用する企業が増えています。
社内にサーバーがあると、システム担当者はさまざまなメンテナンスに追われ、コロナ禍でも変わらず出社が必要となり、テレワークを諦めざるを得ませんでした。そんな課題を解決するためには、データセンターへの移行が効果的です。
今回のコラムでは、オンプレミスの課題解決にデータセンターを活用した事例についてご紹介します。
オンプレミスの課題解決策としてのデータセンター活用
近年、働き方改革が推進される中、コロナ禍の影響で時差出勤などさまざまな工夫がされているよね。石川君は、ニューノーマル時代の働き方といえば何を想像するかな?
やはり、テレワークですかね。テレワークへの移行が推奨されるようになってから、オンプレミスという言葉をよく聞くようになりました。オンプレミスにはカスタマイズしやすいといったメリットがあるけれど、その反面多くの課題も抱えていることから、データセンターへの移行が効果的ということでしたよね。
その通りだよ。オンプレミスの課題は大きく3つあったよね、覚えているかな?
はい。それでは、説明しますね。
オンプレミスの課題とは
自社で運用管理するため、安全性が高く柔軟にカスタマイズでき、既存のシステムや業務体系に合わせやすいメリットがあります。
しかし、オンプレミスには課題もあります。特にサーバー、ネットワーク、端末のすべてが自社内にある場合、さらに課題が増えます。
- 導入コスト初期費用が高い
初期費用だけでなく、保守費用や設備にかかる光熱費なども検討が必要 - 導入や運用に大きな労力がかかる
保守運用のスタッフには高い専門知識が必要 - 障害や災害への対策が必要
ネットワーク障害や災害対策も自社で対応が必要
詳細は、データセンターとは?種類や選定ポイント、クラウドとの違いまで徹底解説でご紹介しています。
その通りだね。オンプレミスからの移行は、テレワークが導入される以前からされていることで、従来の移行する理由の多くは安心安全を求めた場所(施設)の確保が中心だったんだ。それは、データセンターの特長から考えることができるよね。また少子高齢化による働き手不足も加わって、運用もアウトソースされるようになってきたんだ。
「安全で高品質な環境」というのが、データセンターの特長ですよね。万全の災害対策(耐震、UPSや非常用発電装置の設定など)がされていたり、高いセキュリティ対策がされていたりと、移行するにはたくさんのメリットがありますよね。
その通り。石川君も少しずつデータセンターについて詳しくなってきたね。
データセンターに情報システムを預けるだけでなく、運用も外部に移管することで、コスト削減やテレワーク実現が可能になります。
最近増えたデータセンター活用事例
石川君が言ったように、昨今はテレワークの必要性に応じて、社内運用をアウトソースするケースが増えているんだ。このことからも、オンプレミスから移行する理由に、テレワークへの移行が加わった各社の実情が伝わってくるね。
“持たない経営”ってきいたことあるかな?
資産をできる限り持たず、アウトソーシングをフル活用して経営をする手法で、オンプレミス環境を外部に移すことで業務効率が期待できるんだ。
その他にも、社内運用をアウトソースしテレワークを推進することで、システム管理者や情シスの担当者は空いたリソースを本業に充てることができるんだ。
もちろん、データセンターの「安全で高品質な環境」から、安心安全性の向上にも繋がっているよ。
テレワークの実現だけでなく、本業に専念できることにも繋がります。
システム運用をアウトソーシングするメリットとは
そのような中アウトソーシングを活用することで、さまざまなメリットを得ることができます。
- コスト削減
システムの運用や保守にかかるコストを削減できることに加え、それまで自社の情報システム担当者が担っていた問い合わせやトラブルの対応を専門業者にアウトソースすることで、担当社員の負担を軽減し、業務効率化が実現することにより、全体的にITコストの削減につなげられます。 - ガバナンスの強化
IT技術は新技術が次々と導入され、システムの更新も定期的に実施されるため、専門的な知識を要します。人材やコストを適宜割けない状況では対応の遅れが懸念されます。
しかしシステム運用をアウトソーシングすることで、知識・技術ともに優れた技術者が運用するため、常に安定した品質を維持できます。 - コア業務に注力できる
既存の人材リソースは本来の業務に集中できるようになり、生産性を向上できます。また、空いたリソースをコア事業に専念させることで、自社の強みを活かした経営戦略を立てることも可能になります。
アウトソーシング先を選ぶ際は委託先企業の技術レベル、システム導入や運用のサポート、トラブル発生時の対応などの確認は重要です。求めている業務成果を達成できるかどうかを契約開始前に確認しましょう。
活用サービスと成果
最近では、テレワーク導入のために、オンプレミスから移行する事例が増えてきていることはわかりました。実際、テレワークを導入するのは、簡単にできるのでしょうか。
やはり、テレワークの環境を整えるのは大変と言われているんだ。コロナ禍を通して各社苦労しながらも実現はしているようだね。シーイーシーでもテレワーク環境に関してのお役立ち情報の発信もしているよ。
お役立ち情報はこちら→https://workstyle.cec-ltd.co.jp/catalog/
しかし、システム管理者のテレワークは一般社員とは別の課題があるんだ。
システム管理者のテレワーク導入の難しさ
- 高いセキュリティ環境
情報システム部門は、機密情報や顧客情報を守るためにセキュリティ対策を行わなくてはいけません。情報漏えいで会社の信用を失わないよう、高いセキュリティ環境が必要になります。 - 常時システム監視可能なネットワーク環境
「社員のテレワーク業務」が終了した後も、眠れない夜が続きます。夜中に接続をして仕事をする方、接続したままPCの電源を落としてしまった方の後処理の対応などがあります。さらに、システムのバックアップもあります。 - 緊急時の対応
システムトラブルは平日だけでなく深夜や休日に起こることも多く、即時対応が必要となるケースも少なくありません。その場合、トラブル対応のため、深夜や休日にも出社を余儀なくされることもあります。そのため、情報システムを預ける際は場所の選定が重要になります。
常駐SE(専門家)による運用サポートサービスを提供しているデータセンターを見つけることが、システム管理者テレワーク導入のポイントです。
テレワークの導入には、環境も、場所も、専門スキルも備わったデータセンターサービスの利用が鍵になるんですね。
緊急時には素早い対応が必要になるため、場所が重要なポイントになるのは確かだけれど、運用業務をアウトソーシングしてリモートサービスを活用することで、その問題は解消されるよ。
シーイーシーが提供しているリモート運用サービスを導入することによって、テレワークが実現でき、さらに運用コストが削減できた事例があるんだよ。
そして、シーイーシーは300社以上の運用実績があり、その経験をもとにクラウドシステムまで幅広く対応可能なんだ。
当社データセンターのサイトでは、実際にリモート運用サービスを導入されている企業の導入事例を紹介しています。
導入事例はこちら→https://msp.cec-ltd.co.jp/case/case09/