【Dynamics 365導入活用事例】機能活用と情報のキャッチアップ力向上で生産性最大化
デジタルトランスフォーメーション(DX)が必然となる中、従来活用していたレガシーな業務システムの刷新に課題を持つ企業は少なくないでしょう。
しかし、システムリプレース時に考えるべき観点はいくつもあります。その中でも、将来を見据えたシステムの拡張性や開発生産性・保守性などは、情報システム部にとって重要な観点でしょう。
本コラムでは、活用開始から10年以上経過したアプリケーション開発プラットフォームから、Microsoft Dynamics 365(以下 Dynamics 365)へリプレースし、散在する情報の集約化や開発生産性・保守性の向上を実現した中央日本土地建物グループ株式会社の取り組みを紹介します。
レガシーな業務システムへの課題とDynamics 365の活用
中央日本土地建物グループ株式会社は、都市開発事業、住宅事業、不動産ソリューション事業、資産運用事業を柱としたグループ各社を傘下に持つ総合不動産グループです。
従来使用していた業務システムは、統合・標準化されたパッケージシステムではありませんでした。グループ内の各種業務を支援するため、取引先管理や物件管理、賃貸管理などのサブシステムを順次スクラッチで開発した集合体であり、システム全体で最適化が必要な状態でした。
特に、開発は活用開始から10年以上経過しているプラットフォーム上で行っており、対応できるベンダーも少なく開発アウトソースができない状態でした。また、ミドルウェア製品のバージョンアップが終了しているため、オペレーションシステムのサポート終了も迫っていました。
そこで、Dynamics 365へリプレースするプロジェクトがスタートしました。
Dynamics 365導入にあたっての課題と目的
Dynamics 365導入にあたっての課題と目的は、主に次の3点です。
必要に応じて構築したサブシステムをDynamics 365で統合
先述のとおり、これまでは各種業務を支援するためのサブシステムを必要に応じてスクラッチ開発してきました。そのため各システムに取引先情報が散在し、必要な情報をタイムリーに抽出できていませんでした。取引先情報をDynamics 365に集約することで、業務効率化の実現を目指しました。
Dynamics 365の最新情報キャッチアップ
ライセンス規約の情報やバージョンアップ情報、ユーザーインターフェース変更予定の情報など、Dynamics 365というパッケージ製品を使う限り、最新情報をキャッチアップしていく必要があります。変更に伴った対応方法や対応タイミングなども考えなければなりません。キャッチアップや対応方法などについては、シーイーシーに任せ、本来のコア業務に集中する環境構築の実現を目指しました。
将来を見据えたDynamics 365標準機能の活用
パッケージ製品であるDynamics 365もカスタマイズを行うことはできますが、カスタマイズが多くなれば開発費用は増加し、保守や将来のバージョンアップの費用や対応期間にも影響が出ます。Dynamics 365の製品特性を最大限活かし、将来性・拡張性を見据えたコストパフォーマンスの高い構築を目指しました。
Dynamics 365による効果と今後の展望
Dynamics 365の導入により、取引先情報の集約化や、取引先情報に紐付けた活動情報の登録管理・一元管理など、以前のシステムと比べてできることは大幅に増えました。例えば、一覧表示もユーザー側で自由に変更できたりと、より綿密な管理も可能となり、利便性が向上。Dynamics 365の標準機能を最大限活かし、開発生産性や保守性も大幅に向上しています。
また、Dynamics 365関連の最新情報キャッチアップをシーイーシーに任せたことで、コア業務に集中することができるようになりました。
今後はDynamics 365の拡張性をさらに活かした機能追加やシステムの構築を予定。営業活動のさらなる利便性向上を実現できると期待を寄せています。
より詳しいDynamics 365導入・活用の経緯や担当者の生の声、今後の展開などはこちらからお読みいただけます。