Power Platformを使った業務効率化の事例6選を解説!
Power Platformの導入は、生産性の向上や人材不足の解消などの業務効率化に有効なツールです。
では、具体的にどのような導入メリットが得られるのでしょうか。
この記事では、Power Platformの各種機能を使った事例をもとに、そのメリットを紹介します。
Power Platformは業務効率化に最適なツール
Power Platformは、マイクロソフト社が提供する業務効率化支援ツールです。同製品を通じて、各種アプリの作成やデータ分析などを自社に特化した形で実現できます。
Power Platformの最大の特長は、これらの業務をローコードで開発できる点です。高度なスキルがなくとも実践的なシステムを組み上げられたり、アプリ開発の時間を大幅に短縮できたりします。
また、Microsoftのサービスということもあり、ほかのMicrosoftの製品との互換性にも優れています。システム間でスムーズに連携することで、パフォーマンスの改善が可能です。
Power Platformの機能や特長については、以下のページもご確認ください。
Power Platformで業務効率化ができる具体例
Power Platformは、5つのサービス(Power Apps、Power Automate、Power BI、Power Pages、Copilot Studio(旧Power Virtual Agents))から構成されています。これらのツールを組み合わせることで、多岐にわたる業務プロセスを効率化することが可能です。以下では、具体的な6つの事例を見ていきましょう。
ワークフローの自動化
Power Automateは、Power Platformの一環として提供されているRPA(ロボティックプロセスオートメーション)です。
Power Automateは日常の繰り返し作業を自動化することができます。
伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社様では、Power Automateを使用してRPAの開発を内製化できる基盤を構築するとともに、現場のニーズに合わせたシステムの導入を進められる体制を整備しました。
同社ではRPAの導入は進められていたものの、開発や運用がベンダー任せとなっていました。そのため、自社のニーズにマッチしたRPAを開発するという発想は生まれにくかっただけでなく、他業務の合間をぬってRPAを内製化すること自体が難しい状態でした。
そこで導入されたのが、Power Automateです。ローコード開発が可能なため、社内開発でも十分なクオリティのRPAを実装できるようになったうえ、ベンダーから研修や開発トレーニングなどの支援を受け、開発環境の自立化を進めることができました。
結果、Power Automateによる各種業務の自動化が速やかに進み、今では年間で数千時間の業務削減が実現しているということです。
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データの可視化と分析
Power BIは、企業のデータを視覚的にわかりやすく表示するためのツールです。これにより、経営陣は迅速かつ正確な意思決定を行うことができます。例えば、販売データをモニタリングし、どの製品が最も売れているか、どの地域で需要が高いかを簡単に把握できます。
大手メーカー企業では、Power BIを活用してニューノーマルな時代に対応すべく、働き方DXを推進しています。
同社が近年力を入れている取り組みとして、社員の活力を最大化する組織づくりがあります。安心して働ける職場の提供と、組織の成果を最大化できる組織マネジメントの両立を目標に掲げてきました。
そこで同社ではPower BIを「働き方の見える化」に向けて最大限活用することとしました。Power BIを使って、クラウドプラットフォームであるMicrosoft Azure上でPCアプリの稼働状況などのデータを統合し、分析する仕組みを構築したのです。
活動時間の分析やチーム間の業務の偏り、組織階層間におけるギャップなどを可視化し、レポートとして確認できる仕組みを作った結果、リモートワークでも活動時間の把握ができるようになりました。今後さらなる働き方改革の推進や円滑な組織マネジメントに役立てていく、とのことです。
カスタマーサービスの改善
Copilot Studio(旧Power Virtual Agents)を使えば、カスタマーサービスのチャットボットを簡単に作成することができます。これにより、24時間365日対応の顧客サポートを提供することが可能になります。
ある通信会社では、チャットボットを導入した結果、顧客からの問い合わせ対応時間が平均30秒に短縮され、顧客満足度が大幅に向上しました。また、コールセンターの負担も軽減され、オペレーターはより高度な問い合わせに対応することができるようになりました。
業務アプリのモバイル対応
Power Appsを使えば、業務アプリケーションを簡単に作成し、モバイルデバイスで利用することができます。これにより、従業員はどこにいても必要な情報にアクセスできるようになります。例えば、フィールドセールスチームが現場で顧客情報を即座に確認し、リアルタイムでデータを入力することができます。
大手交通機関では、インフラ点検の品質向上と負担削減を実現すべくMicrosoft AzureのAIサービスと、Power Appsを使ったソリューション開発の内製化に取り組んでいます。
従来、同社が地下鉄の各路線の点検業務で実際に行っていたのは、地道な目視確認による点検作業でした。線路を歩き、目視確認をし、その情報を記録するという作業は、少子高齢化による労働力不足が進む近年では維持することが難しいと考えるようになってきたのです。
そこで同社が着手したのは、人間の目視確認とAIを融合させたソリューション開発の内製化です。ローコードでアプリ開発ができるPower AppsとAzureの画像認識モデルを組み合わせて、AIによる異常検知ができる仕組み作りに取り組んできました。
ローコードでの開発が可能とはいえ、自社だけで実践的なAIを導入するのは至難の業です。同社ではMicrosoftからのサポートも受けながら試行錯誤を繰り返してAIソリューションの開発を実現し、一定の成果を得ることができました。
現時点では本格的な実用化をすぐに行える状況ではないとしているものの、ここまで短期間で数年以内に実装可能なレベルにまで到達できたのは、Power Platformがあったからこそといえそうです。
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チームでの顧客情報の共有
Power Platformを活用することで、複数のチーム間で顧客情報を一元管理し、簡単に共有することができます。これにより、営業、マーケティング、カスタマーサービスがシームレスに連携し、顧客対応の質を向上させることができます。
あるIT企業では、Power Platformを導入して顧客情報の共有を推進した結果、クロスセルとアップセルの機会が増え、売上高が20%増加しました。
顧客情報の管理についてはこちらの記事でも触れています。
電子帳簿保存法への対応
Power Platformは、電子帳簿保存法に対応した帳簿の管理・運用アプリケーションの作成も可能です。
電子帳簿保存法について詳しくは下記の記事で解説しています。
PowerPlarformで構築したアプリケーションで電子帳簿保存法に対応すると、デジタルで一元管理できるようになります。また、自動化することによる業務負担の軽減が可能です
帳簿に入力する業務は定期的な反復作業が多く、Power Platform を活用して自動化することで業務負担軽減につながります。
他にも、一元管理ができたりセキュリティ面で安心になったりなど、Power Platform の導入は電子帳簿保存法への対応以外においても大きなメリットとなるのです。
伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社様では、紙ベースの文書保存から電子での保存への移行を考えており、柔軟性・拡張性・Microsoft 365との統合が可能であることからMicrosoft Power Platformをツールとして選択されました。早い段階から電子帳簿保存法への対応を見据えての決定でした。
事例について詳しくはこちら
Power Platformを活用して業務を効率化しよう
Power Platformの各種機能を必要に応じて有効活用することで、さまざまな業界で多様な課題解決ができます。
運用に際しては自社課題の洗い出しと、それに伴う必要なソリューションの選定を計画的に進めることが重要です。
Power Platformを導入するならシーイーシーにお任せください
「Power Platform」の運用に際してはマイクロソフト社のサポートも受けられますが、それだけでは不安が残るという方も少なくありません。
そのような時は外部の専門サービスを利用することで、Power Platformをよりスムーズに導入し、高い導入効果を得ることができます。
シーイーシーでは、導入実績などを基に初期設定、運用方法、社員のDX教育のサポートなど様々な場面で適切な選択をご提案いたします。
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まとめ
この記事では、Power Platformの各種機能の活用事例を詳しく解説しました。同プラットフォームのポテンシャルへの理解を深めることで、高度なDXを推進できます。
デジタル化や同製品を使ったDXのイメージがつかみにくい場合には、Power Platformの導入や運用に詳しいプロフェッショナルの支援を検討してみることもおすすめです。必要に応じて支援サービスの利用をご検討ください。
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